2017年03月17日
3月17日 私的ネットワーク(Private network)
プライベートアドレスを用いたネットワーク
(1) IPアドレスのカテゴリ
RFC1918の規定では、IPアドレスは3つのカテゴリに分類されています。
大きく2つに分けると以下のようになります。
・パブリックアドレス
外部のネットワークにIPレベルでアクセスするホストのためのアドレス。
NIC(Network Information Center)(日本ではJPNIC)が一元管理するインター
ネットアドレスです。
IPアドレスという場合、通常はインターネットに使うIPアドレスを指します。
・プライベートアドレス
家庭内、事務所内のみのネットワーク以外にはアクセスしない、閉じたネット
ワークで使うアドレス。
JPNICに登録しなくても使える私的アドレスであり、私的に自由に設定できる。
(2) プライベートアドレスは
・クラスA場合
10.0.0.0 から 10.255.255.255 まで
・クラスBの場、
172.16.0.0 から 172.31.255.255 まで
・クラスC(個人の場合はクラスCです)の場合、
192.168.0.0 から 192.168.255.255 まで
と規定されています。
この範囲内でなら、個人で自由にIPアドレスを設定できますので、
外部のネットワークから孤立した、いわば自分だけのネットワークを構築し、
TCP/IPプロトコルを用いてネットワークを組むのなら、プライベート・アドレ
スを使うとよいでしょう。
(3) プライベートアドレスとパブリックアドレスを用いたネットワークの比較
・インターネットのIPアドレスを使う場合
利点:インターネットにアクセスできる
インターネットを通してアクセスできるネットワークが構築できる。
欠点:世界中のコンピュータからアクセスできますから、侵入されないため
のセキュリティ確保が大きな問題になります。
・プライベートアドレスを使う場合
利点:IPアドレスを登録する必要がない。
インターネットからアクセスできませんので安全です。
(自宅や研究室内でネットワークを組む場合は、簡単にでき、かつ
他人がアクセスできませんから安全確保ができる。)
欠点:インターネットにアクセスできない。
(ただし、プライベートアドレスをインターネットアドレスに変換
する特別の装置もあります。)
(4) プライベートアドレスを用いたネットワークの構築
以下ではクラスCを前提にします。
クラスCでは、最初の3オクテット(8ビット:10進数3桁)がネッ
トワークアドレスを示し、
最後のオクテットがホストアドレスを示します。
例示
プライベートアドレスを
192.168.xxx.yyy
とすると、
192.168.xxx がネットワークアドレス、
yyy がホストアドレス、
です。
自分で設定できるのは、xxx と yyy です。
HUBで接続する場合は、一つのネットワークに何台かのパソコンを
設置することになりますから、xxx は一つだけ指定できます。
yyyはホスト(パソコン)ごとに異なります。
つまり、
・まず、ネットワークを同定するためxxxを1つ決める、(0,255以外を使う)
・次に、パソコンごとに異なるアドレスを振る、(0,255以外を使う)
というようにします。
------------------------------------
以下、2台のパソコンでネットを組む例を示します。
最後のオクテットを 90 として、ネットワークを 192.168.90.0 とする、
ホストアドレスを 61 と 62 とする、とします。
このとき、各パソコンでの、ユーザー情報とIPアドレスの設定は、
1台目
ホスト名: PC-1
プライベートアドレス 192.168.90.61
サブネットマスク 255.255.255.0
2台目
ホスト名: PC-2
プライベートアドレス 192.168.90.62
サブネットマスク 255.255.255.0
というようになります。
これで設定は終わりです。
------------------------------------
ファイルを共有をするための実際の手順は、正規のアドレスを使う場合と
全く同一です。是非ためして下さい。
--------------------------------------------------------------------------------
サブネットマスク
クラスCの場合、サブネットマスク 255.255.255.0 は、 最初の3オクテット
(24ビット)がネットワークアドレス、最後のオクテット(8ビット)がホストアドレ
スをそれぞれ表すことを意味します。
上記の例では
プライベートアドレス 192.168.90.61
サブネットマスク 255.255.255.0
としました。 2つのアドレスのビットの論理積(&)をとると、192.168.90 と
いうネットワークアドレスを得ます。また、ビットを反転して論理積をとると、
61 というホストアドレスを得ます(慣れると計算は不必要です)。
この場合、ネットワークは実際にサブネットに分割されてはおらず、「サブネット
なし」のネットワークといえます。
ところが、次の例で示すように、ネットワークが実際に小さいサブネットに分割さ
れることもあります。
クラスCの場合で
IPアドレス 201.66.50.75
サブネットマスク 255.255.255.240
と仮定してみましょう。
クラスCですから、ネットワーク番号が 201.66.50 であることはわかります。
しかし、このホストが何番のサブネットの何番のホストなのかはすぐにはわかりま
せん。
わかるためには少々計算が必要です。
サブネットマスクの最後のオクテットは 240(2進数で 11110000)です。
このことから、説明は省きますが、左4ビット(1111)がサブネット番号と対応し、
右4ビット(0000)がホスト番号と対応していることがわかります。
そこで、二つのオクテット、
サブネットマスクの最後のオクテット 11110000
IPアドレスの最後のオクテット 01001011
の論理積をとると2進数で 01000000 となります。左4ビットがサブネット番号
ですから、2進数の0100(10進数の4)がサブネット番号ということがわかります。
また、サブネットのビットを反転し、IPアドレスとの論理積をとると、
サブネットマスクの最後のオクテット 00001111
IPアドレスの最後のオクテット 01001011
から、2進数 00001011 を得ます。右4ビットがホスト番号ですから、
2進数1011(10進数の11)がホスト番号ということがわかります。
{結論}
このホストは、201.66.50.0 というネットワークにある、サブネット4の、
ホスト11である。
以上のように、IPアドレスとサブネットマスクはネットワークを構築する場合に
非常に重要な役割を果たしていますので勉強しておきましょう。
ネットをいじるときはビットや16進数での演算ができなくてはいけません。
C言語では、年月日などいじるときなどもビット演算を使います。
ビット演算できれば16進数も楽々演算できるようになりPC操作の技術が上
がります。
(1) IPアドレスのカテゴリ
RFC1918の規定では、IPアドレスは3つのカテゴリに分類されています。
大きく2つに分けると以下のようになります。
・パブリックアドレス
外部のネットワークにIPレベルでアクセスするホストのためのアドレス。
NIC(Network Information Center)(日本ではJPNIC)が一元管理するインター
ネットアドレスです。
IPアドレスという場合、通常はインターネットに使うIPアドレスを指します。
・プライベートアドレス
家庭内、事務所内のみのネットワーク以外にはアクセスしない、閉じたネット
ワークで使うアドレス。
JPNICに登録しなくても使える私的アドレスであり、私的に自由に設定できる。
(2) プライベートアドレスは
・クラスA場合
10.0.0.0 から 10.255.255.255 まで
・クラスBの場、
172.16.0.0 から 172.31.255.255 まで
・クラスC(個人の場合はクラスCです)の場合、
192.168.0.0 から 192.168.255.255 まで
と規定されています。
この範囲内でなら、個人で自由にIPアドレスを設定できますので、
外部のネットワークから孤立した、いわば自分だけのネットワークを構築し、
TCP/IPプロトコルを用いてネットワークを組むのなら、プライベート・アドレ
スを使うとよいでしょう。
(3) プライベートアドレスとパブリックアドレスを用いたネットワークの比較
・インターネットのIPアドレスを使う場合
利点:インターネットにアクセスできる
インターネットを通してアクセスできるネットワークが構築できる。
欠点:世界中のコンピュータからアクセスできますから、侵入されないため
のセキュリティ確保が大きな問題になります。
・プライベートアドレスを使う場合
利点:IPアドレスを登録する必要がない。
インターネットからアクセスできませんので安全です。
(自宅や研究室内でネットワークを組む場合は、簡単にでき、かつ
他人がアクセスできませんから安全確保ができる。)
欠点:インターネットにアクセスできない。
(ただし、プライベートアドレスをインターネットアドレスに変換
する特別の装置もあります。)
(4) プライベートアドレスを用いたネットワークの構築
以下ではクラスCを前提にします。
クラスCでは、最初の3オクテット(8ビット:10進数3桁)がネッ
トワークアドレスを示し、
最後のオクテットがホストアドレスを示します。
例示
プライベートアドレスを
192.168.xxx.yyy
とすると、
192.168.xxx がネットワークアドレス、
yyy がホストアドレス、
です。
自分で設定できるのは、xxx と yyy です。
HUBで接続する場合は、一つのネットワークに何台かのパソコンを
設置することになりますから、xxx は一つだけ指定できます。
yyyはホスト(パソコン)ごとに異なります。
つまり、
・まず、ネットワークを同定するためxxxを1つ決める、(0,255以外を使う)
・次に、パソコンごとに異なるアドレスを振る、(0,255以外を使う)
というようにします。
------------------------------------
以下、2台のパソコンでネットを組む例を示します。
最後のオクテットを 90 として、ネットワークを 192.168.90.0 とする、
ホストアドレスを 61 と 62 とする、とします。
このとき、各パソコンでの、ユーザー情報とIPアドレスの設定は、
1台目
ホスト名: PC-1
プライベートアドレス 192.168.90.61
サブネットマスク 255.255.255.0
2台目
ホスト名: PC-2
プライベートアドレス 192.168.90.62
サブネットマスク 255.255.255.0
というようになります。
これで設定は終わりです。
------------------------------------
ファイルを共有をするための実際の手順は、正規のアドレスを使う場合と
全く同一です。是非ためして下さい。
--------------------------------------------------------------------------------
サブネットマスク
クラスCの場合、サブネットマスク 255.255.255.0 は、 最初の3オクテット
(24ビット)がネットワークアドレス、最後のオクテット(8ビット)がホストアドレ
スをそれぞれ表すことを意味します。
上記の例では
プライベートアドレス 192.168.90.61
サブネットマスク 255.255.255.0
としました。 2つのアドレスのビットの論理積(&)をとると、192.168.90 と
いうネットワークアドレスを得ます。また、ビットを反転して論理積をとると、
61 というホストアドレスを得ます(慣れると計算は不必要です)。
この場合、ネットワークは実際にサブネットに分割されてはおらず、「サブネット
なし」のネットワークといえます。
ところが、次の例で示すように、ネットワークが実際に小さいサブネットに分割さ
れることもあります。
クラスCの場合で
IPアドレス 201.66.50.75
サブネットマスク 255.255.255.240
と仮定してみましょう。
クラスCですから、ネットワーク番号が 201.66.50 であることはわかります。
しかし、このホストが何番のサブネットの何番のホストなのかはすぐにはわかりま
せん。
わかるためには少々計算が必要です。
サブネットマスクの最後のオクテットは 240(2進数で 11110000)です。
このことから、説明は省きますが、左4ビット(1111)がサブネット番号と対応し、
右4ビット(0000)がホスト番号と対応していることがわかります。
そこで、二つのオクテット、
サブネットマスクの最後のオクテット 11110000
IPアドレスの最後のオクテット 01001011
の論理積をとると2進数で 01000000 となります。左4ビットがサブネット番号
ですから、2進数の0100(10進数の4)がサブネット番号ということがわかります。
また、サブネットのビットを反転し、IPアドレスとの論理積をとると、
サブネットマスクの最後のオクテット 00001111
IPアドレスの最後のオクテット 01001011
から、2進数 00001011 を得ます。右4ビットがホスト番号ですから、
2進数1011(10進数の11)がホスト番号ということがわかります。
{結論}
このホストは、201.66.50.0 というネットワークにある、サブネット4の、
ホスト11である。
以上のように、IPアドレスとサブネットマスクはネットワークを構築する場合に
非常に重要な役割を果たしていますので勉強しておきましょう。
ネットをいじるときはビットや16進数での演算ができなくてはいけません。
C言語では、年月日などいじるときなどもビット演算を使います。
ビット演算できれば16進数も楽々演算できるようになりPC操作の技術が上
がります。