2017年10月23日
10月22日 第3級アマチュア無線技士国家試験 受験してきました
10月22日
第3級アマチュア無線技士国家試験の受験
いよいよというか、ようやくというか、アマ3級国家試験の日がやってきて、受験
してきた。
3級の受験参考書を買って勉強を始めたのが8月17日。
試験対策は2週間でほぼ終わった。
それからほぼ2ヶ月が経過した。
やっていたのは1・2級の受験参考書と関連図書による勉強。
また、1・2級の国家試験の法規と無線工学の過去問を印刷し、時計で時間を計りながら
実戦形式で全問に解答。
解答後、採点し、見たこともなかった問題やできなかった問題を関連図書で復習。
3級の試験対策はといえばたまに受験参考書にさっと目を通す程度。
それでは、3級受験の対策になっていたのか。
1・2級の問題をやっていると3級の問題は解くべき問題の範疇に入らない。
要求される知識の広さや理解の深さ、正確さが段違いに違う。
何しろ、無線工学では、実際に鉛筆を使って計算し解を求める問題は皆無で、図を見て、こ
れは何ですかという問題ばかり。
また、法規ではごく簡単な、いわば用語を問うような問題ばかり。
さて、今日の国家試験に出題された問題はざっとこんな感じだった。

無線工学。
1問目[17] コイルの電気的性質での誤りを選ぶ問題。
「電流の位相が電圧の位相より進む」が誤り。
2問目[18] オシロスコープで測定した図から振幅変調の変調度を求める問題。
2つの波形からすぐに変調度は50%と判明する。
4問目[20] バラクタダイオードとツェナーダイオードの問題。
ダイオードの記号を知っていればわかる。
5問目[21] 電鍵操作の名称。
ブレークイン方式の問題。
14問目[30] PLL(位相同期ループ)の問題

実際は3級のレベルをはるかに超える難しい内容を含んでいる回路のように思うのですが。
高周波の基準信号を安定して取り出すことは無線通信の核を形成する部分であり、最先
端の技術が注ぎ込まれ、各種製品が開発され、回路が考案されている。
いわば送信機の心臓部を担う重要な回路の一つ。
興味ある方は、SEIKO EPSON CORPORATIONのWebページの「高周波出力
を得る方法」(PLL回路)等で技術的説明や製品説明を参照してください。
私はアマチュア無線通信のような無線はやっていませんがこういうナウい技術には
関心をもっています。
低域フィルターを用いる。
したがって、答えは低域フィルター。
3問目[19] コレクタ接地回路も頻出の問題です。

電子回路や回路計算をやっている者は見ただけでわからないといけない。
計算問題
計算問題は問題[18]のみ。
「半波長ダイポールアンテナの放射電力を12[W]にするためのアンテナ電流はどれ
だけか」という問題。
半波長ダイポールアンテナの放射抵抗を知っていないといけない。
1・2級では、当該アンテナのインピーダンスを73.13+j42.55[Ω]として知っている必
要がある。
これを知っていると、「給電線との接続において、アンテナの長さを短縮するのはど
ういう理由がありますか」と問われた時に、すぐに答えが出せますし、理由を理論的
に説明することもできます。
3級の勉強だけしていると、アンテナの問題で「短縮率を〇%とします」などという文
章が出てくるとその意味さえわからない
しかし、3級では、簡略に75[Ω]を使うのが常識です。
1・2級と3級では、知っているべき事と使える事が、これだけ違うのです。
円周率を3で計算するようなもので不可解だけど仕方ない。
75Ωを使って計算しないと選択肢に示された値の答えが出ないのである。
電力は12[W]、放射抵抗を75[Ω]とすると、
電力=(電圧の2乗)/抵抗 の式を使って電圧を求める。
30[V]が出る。WとVから電流を求めると0.4[A]を得る。
電力=抵抗X(電流の2乗)を使っても計算できる。
I=ルート(12/75)=ルート(4/25)=2/5=0.4[A]
上の計算からわかるように、75[Ω]を使えば素早く暗算で計算できるようになっている。
ここでもし73.13[Ω]の値を使ったら、計算はややこしくなり、計算時間が長くかかり、
さらに選択肢に示された値と異なる数値が出てきて困ることは必定。
法規


1問目[1] 無線局の免許状に記載される事項でないもの。
「空中線の形式」ですね。
「空中線の形式」とは送受信アンテナの事です。
単一型とか八木型等に分類されます。
「空中線電力」と見間違いしないことです。
私は、勉強の初期の頃、「空中線」という文字を見ただけで〇にしたり×にしたり
していました。
これで5点減点でした。
5問目[5] 臨時に電波の発射の停止を命じられることがある場合。
「電波の質」に問題がある場合です。
「電波の質」は電波法第28条で定義されています。
1・2級では、電波発射の停止期間は臨時か3カ月か、電波の発射か職員派遣
によるか、紛らわしい選択肢で迷わせるによ問題もよく出ます。
1・2級の勉強をしていると電波法で定義される「電波の質」の定義そのものや
関連条項も参照しますので、各種問題に即対応できます。
8問目[8] 周波数の分配に関する問題。
18.068~18.168MHzが正解。
これが正解の問題も頻出です。
解答用紙にマークをしないで30問すべて解答し終えたのが試験開始から20分以内。
試験はあっけなく済みそうな予感。
問題用紙上で見直しに入った。
30問すべてで、当てはまる選択肢の番号は〇で囲んである。
見直しでは、問題用紙上で解答と番号の点検を行い左に小さな丸をつけた。
次は、解答用紙にマーク。
しかし、解答用紙の解答マーク欄に鉛筆でマークするなんて長らくしたことがないので
面食らった。
さらに、問題用紙の選択肢の横に小さい丸印を付けたのが結果的に災いした。
入試センター試験の監督を長年やってきたので、受験生たちがどのように効率よく楕
円状のマーク欄を黒く塗りつぶすかつぶさに見てきたが、実際に自分でマーク(横棒)
を入れてみるとなかなかうまく行かない。
問題番号とマーク番号が重なってうまくいかない。
要するに行と列の関係がごちゃごちゃになるのである。
解答用紙に一通りマークした後で点検してみると、何カ所も間違ってマークをしている
ことに気がつき、唖然となると同時に、苦笑せざるを得なかった。
これは、問題用紙上で解答を点検した際に付けた小さな丸印を書いた横の選択肢番
号を誤って解答欄にマークしてしまったからだ。
また、消しゴムでマーク欄のマークを消すときに誤って別の問題のマークを消してし
まった。
試験開始から30分経過すると、試験官が退出しても良いという指示を出した。
すると、それを待っていたかのように、高専か大学生らしき若者たちが次々と解答用
紙を試験官に手渡して退室していく。
私が、解答マークの点検と修正にまごまごしている間に試験室はほぼ空になった。
後ろに一人残っているだけ。
皆さんすごく記入が速いし、優秀だね、とうらやましくなった。
でも早く退室することと、何点とれるかといういこととはあまり関係はない、と思い返し、
合格するのが大事なのだと、改めて2回ほど解答マーク欄の点検をした。
なんとなく、これでいいかなという気持ちになり、解答用紙を試験管に渡し一礼して
退室した。
試験開始から約45分後。
試験時間はまだ25分ほど残っている。
最後の一人も、私の退室後5分ほどして試験室から出てきた。
何点とれただろうか。
問題用紙上での自己採点では30問すべてで正解だと思う。
しかし実際に解答番号をマークした解答用紙は提出してしまって手元にない。
確認のしようがない。
記入ミスがたくさんあるかもしれない。
さあ、合格通知はくるか。
点数も書いてあるとうれしいが。
10月末に試験結果通知書を発送するとのこと。
乞う、ご期待。
第3級アマチュア無線技士国家試験の受験
いよいよというか、ようやくというか、アマ3級国家試験の日がやってきて、受験
してきた。
3級の受験参考書を買って勉強を始めたのが8月17日。
試験対策は2週間でほぼ終わった。
それからほぼ2ヶ月が経過した。
やっていたのは1・2級の受験参考書と関連図書による勉強。
また、1・2級の国家試験の法規と無線工学の過去問を印刷し、時計で時間を計りながら
実戦形式で全問に解答。
解答後、採点し、見たこともなかった問題やできなかった問題を関連図書で復習。
3級の試験対策はといえばたまに受験参考書にさっと目を通す程度。
それでは、3級受験の対策になっていたのか。
1・2級の問題をやっていると3級の問題は解くべき問題の範疇に入らない。
要求される知識の広さや理解の深さ、正確さが段違いに違う。
何しろ、無線工学では、実際に鉛筆を使って計算し解を求める問題は皆無で、図を見て、こ
れは何ですかという問題ばかり。
また、法規ではごく簡単な、いわば用語を問うような問題ばかり。
さて、今日の国家試験に出題された問題はざっとこんな感じだった。
無線工学。
1問目[17] コイルの電気的性質での誤りを選ぶ問題。
「電流の位相が電圧の位相より進む」が誤り。
2問目[18] オシロスコープで測定した図から振幅変調の変調度を求める問題。
2つの波形からすぐに変調度は50%と判明する。
4問目[20] バラクタダイオードとツェナーダイオードの問題。
ダイオードの記号を知っていればわかる。
5問目[21] 電鍵操作の名称。
ブレークイン方式の問題。
14問目[30] PLL(位相同期ループ)の問題
実際は3級のレベルをはるかに超える難しい内容を含んでいる回路のように思うのですが。
高周波の基準信号を安定して取り出すことは無線通信の核を形成する部分であり、最先
端の技術が注ぎ込まれ、各種製品が開発され、回路が考案されている。
いわば送信機の心臓部を担う重要な回路の一つ。
興味ある方は、SEIKO EPSON CORPORATIONのWebページの「高周波出力
を得る方法」(PLL回路)等で技術的説明や製品説明を参照してください。
私はアマチュア無線通信のような無線はやっていませんがこういうナウい技術には
関心をもっています。
低域フィルターを用いる。
したがって、答えは低域フィルター。
3問目[19] コレクタ接地回路も頻出の問題です。
電子回路や回路計算をやっている者は見ただけでわからないといけない。
計算問題
計算問題は問題[18]のみ。
「半波長ダイポールアンテナの放射電力を12[W]にするためのアンテナ電流はどれ
だけか」という問題。
半波長ダイポールアンテナの放射抵抗を知っていないといけない。
1・2級では、当該アンテナのインピーダンスを73.13+j42.55[Ω]として知っている必
要がある。
これを知っていると、「給電線との接続において、アンテナの長さを短縮するのはど
ういう理由がありますか」と問われた時に、すぐに答えが出せますし、理由を理論的
に説明することもできます。
3級の勉強だけしていると、アンテナの問題で「短縮率を〇%とします」などという文
章が出てくるとその意味さえわからない
しかし、3級では、簡略に75[Ω]を使うのが常識です。
1・2級と3級では、知っているべき事と使える事が、これだけ違うのです。
円周率を3で計算するようなもので不可解だけど仕方ない。
75Ωを使って計算しないと選択肢に示された値の答えが出ないのである。
電力は12[W]、放射抵抗を75[Ω]とすると、
電力=(電圧の2乗)/抵抗 の式を使って電圧を求める。
30[V]が出る。WとVから電流を求めると0.4[A]を得る。
電力=抵抗X(電流の2乗)を使っても計算できる。
I=ルート(12/75)=ルート(4/25)=2/5=0.4[A]
上の計算からわかるように、75[Ω]を使えば素早く暗算で計算できるようになっている。
ここでもし73.13[Ω]の値を使ったら、計算はややこしくなり、計算時間が長くかかり、
さらに選択肢に示された値と異なる数値が出てきて困ることは必定。
法規
1問目[1] 無線局の免許状に記載される事項でないもの。
「空中線の形式」ですね。
「空中線の形式」とは送受信アンテナの事です。
単一型とか八木型等に分類されます。
「空中線電力」と見間違いしないことです。
私は、勉強の初期の頃、「空中線」という文字を見ただけで〇にしたり×にしたり
していました。
これで5点減点でした。
5問目[5] 臨時に電波の発射の停止を命じられることがある場合。
「電波の質」に問題がある場合です。
「電波の質」は電波法第28条で定義されています。
1・2級では、電波発射の停止期間は臨時か3カ月か、電波の発射か職員派遣
によるか、紛らわしい選択肢で迷わせるによ問題もよく出ます。
1・2級の勉強をしていると電波法で定義される「電波の質」の定義そのものや
関連条項も参照しますので、各種問題に即対応できます。
8問目[8] 周波数の分配に関する問題。
18.068~18.168MHzが正解。
これが正解の問題も頻出です。
解答用紙にマークをしないで30問すべて解答し終えたのが試験開始から20分以内。
試験はあっけなく済みそうな予感。
問題用紙上で見直しに入った。
30問すべてで、当てはまる選択肢の番号は〇で囲んである。
見直しでは、問題用紙上で解答と番号の点検を行い左に小さな丸をつけた。
次は、解答用紙にマーク。
しかし、解答用紙の解答マーク欄に鉛筆でマークするなんて長らくしたことがないので
面食らった。
さらに、問題用紙の選択肢の横に小さい丸印を付けたのが結果的に災いした。
入試センター試験の監督を長年やってきたので、受験生たちがどのように効率よく楕
円状のマーク欄を黒く塗りつぶすかつぶさに見てきたが、実際に自分でマーク(横棒)
を入れてみるとなかなかうまく行かない。
問題番号とマーク番号が重なってうまくいかない。
要するに行と列の関係がごちゃごちゃになるのである。
解答用紙に一通りマークした後で点検してみると、何カ所も間違ってマークをしている
ことに気がつき、唖然となると同時に、苦笑せざるを得なかった。
これは、問題用紙上で解答を点検した際に付けた小さな丸印を書いた横の選択肢番
号を誤って解答欄にマークしてしまったからだ。
また、消しゴムでマーク欄のマークを消すときに誤って別の問題のマークを消してし
まった。
試験開始から30分経過すると、試験官が退出しても良いという指示を出した。
すると、それを待っていたかのように、高専か大学生らしき若者たちが次々と解答用
紙を試験官に手渡して退室していく。
私が、解答マークの点検と修正にまごまごしている間に試験室はほぼ空になった。
後ろに一人残っているだけ。
皆さんすごく記入が速いし、優秀だね、とうらやましくなった。
でも早く退室することと、何点とれるかといういこととはあまり関係はない、と思い返し、
合格するのが大事なのだと、改めて2回ほど解答マーク欄の点検をした。
なんとなく、これでいいかなという気持ちになり、解答用紙を試験管に渡し一礼して
退室した。
試験開始から約45分後。
試験時間はまだ25分ほど残っている。
最後の一人も、私の退室後5分ほどして試験室から出てきた。
何点とれただろうか。
問題用紙上での自己採点では30問すべてで正解だと思う。
しかし実際に解答番号をマークした解答用紙は提出してしまって手元にない。
確認のしようがない。
記入ミスがたくさんあるかもしれない。
さあ、合格通知はくるか。
点数も書いてあるとうれしいが。
10月末に試験結果通知書を発送するとのこと。
乞う、ご期待。